「着物で海外に出掛けよう。」スペイン バルセロナ グエル別邸へ No,2

「海外で着物を着るとどうなる?」
2020年東京オリンピックが決まってからは、多くの方が日本文化へ関心が高まってきたようで
よく聞かれる話題となりました。
自分の国を代表する民族衣装は、他国へ行くと大変喜ばれます。
更に着物は、他国の民族衣装には見られない、レスペクトコーディネートができる衣服でもあります。
折角相手の国へ着物で行くのなら、自分が主役ではなく、訪れる場所への敬意を込めて装ってみませんか。
現地での出会いが、喜んでもらえる出会いへときっと変わっていくと思います。
さて今回は、前回「スペイン パルセロナの着物旅 グエル別邸No1」の続きです。
No,1の記事のガウディーコードを読み解くには、ある共通点の存在がっ!
それは、ガウディの他の建築物にも見受けられるものですが、彼の作品群には星座が深く関わっているとか。

◆ ギリシャ神話が好きだったグエルとガウディーの目線の先には・・・

着物で旅に出かけましょう。スペインきもの旅 バルセロナ着物スタイリング グエル別邸 ガウディキモノコーデ フィンカグエル着物で
(不死の実りんごの代わりに、カタルーニャを代表するオレンジの実)
二人の共通の友人で詩人のベルダゲール(バルセロナがあるカタルーニャの人)が書いたアトランティスという詩からガウディは
ここグエル別邸のイメージを作ったと言われています。
アトランティスという詩の元はギリシャ神話のヘラクレスの英雄物語の一幕から模されています。
ギリシャ神話の中でスペインは「ヘスペリア」と呼ばれ、ここにある不死の黄金の実を守る3人の女神と100の頭を持つドラゴンがいました。
人間の英雄ヘラクレスが命令によって偉業をこなすため、神しか手にすることができないこの黄金の実を盗みます。
(黄金の実は林檎とも、オレンジとも言われているそうです)
3人の女神は黄金の実を守りきれなかった罪としてそれぞれポプラや柳のような地中海植物に変えられ、ドラゴンは星座にされてしまいます。
ベルダゲールは詩の最後に、英雄ヘラクレスがオレンジの木をスペインに植えていたことを歌っています。
この詩から、ガウディはフィンカグエルの庭園を「ペスペリアの園」とし、この詩にでてくる地中海の植物を植え、
建物には「ペスペリアの園」を守るドラゴンを配置したとか。
そういえば、グエル邸へ向かう町並みの街路樹にオレンジの木が植えられていましたが、これも関連性があるとしたら・・・。
建物周辺にも物語のイメージが膨らんでいきますね♪

ガウディ建築の特徴的装飾物「用の美」。その一つとなる陶器やガラスのモザイクも、ここで初めて使われたそうです。

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ガウディ建築には似たようなデザインのものなどが多数見受けられますが、これはガウディが様々な構想を次の建築に進化させて作品を作り上げていたからでしょう。

 

◆ 邸宅を改装したハウスレストラン

高級住宅が立ち並ぶエリアだけあり、周辺にはレストランもオシャレな場所があちらこちらにひっそりと・・・。まさに隠れ家的!
スペインバルセロナ着物 パーソナルキモノスタイリング
グエルも別邸で親しい人たちとこんな休日を過ごしていたのかしら、なんて歴史に妄想を膨らませるのも旅の醍醐味ですよね。
料理 レストラン 邸宅を改装
Restaurante Dos Torres(ドス・トーレス)
https://www.restaurantedostorres.es/
住所:Via Augusta 300

♦︎コーディネートメインはカタルーニャ色とオレンジ

着物で旅に出かけましょう。スペインきもの旅 バルセロナ着物スタイリング グエル別邸 ガウディキモノコーデ
秋のこの日の着物コーディネートは、青と赤の縦縞でバルサカラーの川越唐山普段着の木綿着物。
帯はオレンジ色の紬地8寸帯に同系色の帯揚げ帯締めをチョイスで。二つの帯揚げリボンでガウディーとグエルの繋がりを結んで見ました。

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片耳イヤリングには地球(星)を添えて。
私達が写真を撮っていると、通りすがりのおじいちゃまが声をかけてくださり・・・。
ここはな〜、から始まったおじいちゃまの長〜いグエル話w この土地とこちらの建物に誇りをお持ちの事がひしひしと感じられる方でした。
別れ際に「君はこの土地のファンだな。」と、両方のほっぺにキスの挨拶。
ほぼおじいちゃまが一方的に話していたので、私は相槌ぐらいだけでしたが、私の装いから何かを感じ取ってくれたのかしら♪
思いがけない出会いに、郷土愛を感じた訪問となりました。
旅の巡りを思う程に心高鳴る・・・。
ひとときの旅の交流が優しい着物旅。
ささやかな会話の中に、旅の愛おしさが凝縮されるのは、人の温もりが着物に宿るからでしょうか。
さあ、次はどこを着物で出掛けましょう。
『旅する着物スタイリング』
着物と帯周りをくっきりコントラストであえてメッセージ性を高く表現。
着物で旅に出かけましょう。スペインきもの旅 バルセロナ着物スタイリング グエル別邸 ガウディキモノコーデ
時期:晩秋
着物:無地感覚で着まわしがきく細い縦縞の川越唐山、木綿のの普段紬。
帯: オレンジ色の紬地 織8寸名古屋帯
帯揚げ:ウコン色とオレンジ色の絹縮緬2枚使い
帯締め:ウコン色の平組
草履:カレンブロッソ クロコダイル調 黒のカフェ草履
バッグ:母からのお下がりエナメル丸バッグ。
地球や星をイメージして。

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**グエル別邸とキモノコーデ参考文献**
・ガウディの伝言 (外尾悦郎著)
・ガウディコード ドラゴンの瞳 (田中裕也著)
・グエル別邸 ビジュアルガイド
・ガウディ装飾論 (松倉保夫著)
・ガウディの作品 芸術と建築 (ファン バセゴーダ)
・ガウディの生涯 (北川圭子著)
・星と神話 (井辻朱美監修)
・ギリシャ神話(吉田敦彦著)
・Gaudi y el Conde Guell
・La atrantida